東京防災学習セミナーレポート
2018年8月19日、日野市の滝合地区センターで東京都総務局総合防災部と滝合自治会・自主防災会/防衛隊「かわせみ」主催による東京防災学習セミナーが開催されました。

自治会内に、ご高齢の方やおひとり暮らし、最近は小さなお子さんのいるご家族も増えて来たということで、講習のテーマに「要配慮者・避難行動要支援者への対策」を選びました。
講師はご自身も数々の被災地、避難所の現場での体験豊富な奥野講師。東北、熊本地震など数々の災害現場の体験談を交え、今後この滝合地区で災害が起きた時に役立つ有効なお話を聞くこととなりました。

「避難所のトイレが汚いと命の危険ににつながる自体を招く」
トイレが汚い→トイレを使いたくない→水分を控える→血液がドロドロになる→血栓ができる→エコノミー症候群→命の危険につながる
という恐ろしいことが。これは、皆が「トイレをとにかく綺麗に使う」ことで防げるそうです。

「消火器・放水消火訓練は見ているだけではいざという時にできない」
消火器はピンを抜いてから使うってご存じでしたか?火を目の前にして、慌てず即時消火の行動ができるためには、訓練が大事だそうです。

「昼はボランティア、夜は泥棒」
災害時にはいろんな人がやって来ます。全然知らない人に「あなたを助けます!」と言われても信用していいのかわからない。実際に昼はボランティア、夜は泥棒となる人も被災地には入って来るそうです。「それなら普段から知っている人同士で助け合うこと(自助・共助)が大事。どうせなら顔見知りの人を助けたり助けられた方が安心でしょ。そのために普段から地域でコミュニケーションを持つことが大事ですよ。」と教わりました。

セミナー最後は、1グループ6人でのグループセッション。
・グループ全員が意見を発表
・意見を集約
・グループの代表者が発表
わずか10分程の短い時間で、「全員参加、話し合い、決定」という避難所運営の基本となるようなというコミュニケーションをとる訓練になりました。
今日の参加者の皆さんが上手く実施していたので、とても心強く感じました。

これからも自治会・自主防災会と協力して、地域の皆さんが楽しみながら知り合える機会を作っていきたいと思っています。被災時などの厳しいときにこそ、心の支え、助けになるのが、日頃から気兼ねなくお付き合いをしている人たち。究極的なことを言えば、「楽しい避難所」を目指したいと思っています。

日時:2018年8月19日
場所:日野市滝合地区センター
参加者:35名
内容:
1) 20億円をかけて作成した東京都の防災ブック「東京防災」の活用について
2) テーマG : 要配慮者・避難行動要支援者への対策
・ 高齢者や障害者などの要配慮者・避難行動要支援者が災害時に抱える課題
・ 地域防災活動で必要な支援・対策、最新事例の紹介
3) ディスカッション(グループセッション)