先日、聞いたお話「ぼやから始まって、家一軒消失し、住人の方が亡くなった」という火事を目撃した方のお話を聞きました。
そのお話を聞いて思ったことは、
- 初期消火が本当に大切
- 中に人がいるか不明な場合はガラスを割ってでも安全確認する。
(非常時にはガラスを割って安全確認していい、というコンセンサスをご近所ととれれば一番安心)
で、冒頭の水道画像ですが、現在、空き家活用の拠点である「浅川リバーハウス」の水道です。
自宅にもお庭に水道があります。これに、バケツやホースがあれば初期消火活動に役立つのでは?と思い調べてみました。
火事の状況は下記のようなものだったそうです。
最初は家の外で小さなぼやが起きていて、誰かが消防に通報したということで、消防を待っていたそうです。
10分弱で消防が駆け付けました。
消防の方が消火栓の場所が不明だったり、消火栓の形と消防ホースの形状が合わずなど、もたもたしている間に家一軒全焼してしまったそうです。
その間、火事が起きているお隣の家の方はバケツで自分の家に火が移らないように自分の家の壁にバケツで水をかけていたとのことでした。
「ぼやのうちに消火していれば消せた気がする」
「あんなに早く家一軒が燃えるとはおもわなかった」
「まさか中に人がいるとは思わなかった」
と、あとになってみればそう思っても、実際火事を目の当たりにした時はそうは思わず、「消防に連絡したので安心していた」と火事に対して何か行動を起こすという発想はなかったようです。これを聞いて、先日出たセミナーで講師の方が「訓練ではできても実際にはできないことも多い。日常的にできるようにしておかないと、いざというとき役に立たない」とおっしゃっていたことを思い出しました。
そこで「初期消火ができる」ってどういうことだろう?「ハザードラボ」さんのサイトによると、
初期消火とは、出火の初期の段階で、
その付近にいる人などが、応急的に消火作業を行うことを言う。
火災は一般的に、ごく小さな火種から、
徐々に大きな火災へと時間的経過をたどって拡大する。
そこで、小さな火災(火事)のうちに消火してしまえば、
被害を最小限に抑えることができる。
初期消火
- まず周囲に大声で出火を伝え
- 119番通報を行い
- 同時に高齢者や子どもに危険を伝えて避難を促す。
- 初期消火が可能と判断したら消火作業の協力者を求め、
作業にかかる。
初期消火の方法
- 手近の消火器や三角バケツを用いるか、
可能であれば水道水や風呂水をバケツなどで
汲んで火元に投じる。 - 手元に水・消火機器類がなければ、
ざぶとんや冬物コートなどで出火箇所で被い、
(燃焼を促す空気を遮断)燃焼速度を抑える
初期消火の目安は天井に火が回るまで、およそ2分~2分30秒、天井に火が回れば初期消火は不可能なようです。
また、全焼までは約20分とのことです。
ただし、一番大事なことは先ず自らの安全を確保すること。
また、東京都の防災サイトによると
三角バケツは、内部が仕切られていて複数回に分けて水をかけることができます。
というものらしいのですが、見たことないですね。
では、実際にどのような対策をすればよいのかは、
- 消火器を用意する
- バケツを用意する
- 散水ホースを用意する
- 初期消火でそれらを使いこなせるようにする
消火器や消火バケツはアマゾン、楽天でたくさん見つかりますが、消火に使える散水ホースについてはあまり情報がありませんでしたが、京都市消防局のサイトに「散水ホースを有効活用する初期消火術の提案」という実験記事を見つけました。
京都市消防局のレポートによると
…散水ホース等に消防職員が備えている発想と工夫を加えることで,自宅のみならず,近隣の住宅までも守備範囲として含む,身近で有効な初期消火器具となる可能性があるのです。
ということでこのような写真と実験結果が掲載してありました。
これらはtakagi というメーカーの散水ホースで、主にオーロラMax15というもので構成されていました。
レポートによると
ホースの全長やオプション品の組み合わせについて工夫したうえで,17通りの設定について放水能力を検証した結果,1.簡単な操作でホースやリール同士を連結することが可能であること,2.定めた基準値を上回る放水能力を有すること,3.性能を数値化できること,が確認できました。
とありました。
「水道ホースは役にたたない」という火事の目撃情報を聞いたこともありますが、その時は初期消火の段階を超えていたのでしょう。
自自治会にはスタンドパイプという消火栓から消防ホースを接続して放水できる消火機材があります。強力な放水ができるので、これなら初期消火の段階を超えても使用可能な気がします。
こんな防火グッヅもあるのね